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培養士さんと体外受精の振り返り相談。失敗要因、成功への秘訣を探る

こんにちは、ケイジです。

お世話になっているはらメディカルクリニックでは、体外受精実施後に体外受精振り返り相談というのが受けられます。培養士さんとその体外受精の過程・内容について改めてお話することができます。

以前、体外受精を実施して結果失敗に終わったのが6月末頃。(凍結胚が1つだったためそこで全滅orz)
参考記事:初めての体外受精・顕微授精、そして妊娠判定のとき。果たして結果は・・

そこから約1ヶ月後の7月下旬某日にその振り返り相談にいってきました。なんで一ヶ月も開いてるのかって・・混んでるんです。枠が少ないのもあって、はらメディカルクリニックで振り返り相談する場合、すぐには取れないことが多いです。同じ様な方はなるべく早めに予約を入れるように行動することをおすすめします。

それでは振り返り相談の内容を振り返ってみましょう。

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相談内容

振り返り相談は、培養士さん1人と個室で30分間の質問&解説スタイルでした。先に質問を用意してメールで送信してから臨むことになります。

質問リスト

まず僕らが用意していった質問リスト。

  • 今回、正常受精未確認卵が多かったのには、精子や卵子の質など特定の要因などあるのでしょうか
  • 同様に胚盤胞まで到達した数が1個と少なかったのにも要因はあるでしょうか
  • 今回の結果を踏まえて次同様の手法で、今回以上の結果を見込めるものなのでしょうか
  • また、次回受精方法や排卵誘発方法でより改善できる見込みのある手法等あるでしょうか

主に、今回良い結果が得られなかったことに対する要因と、今後どうすべきかを相談したい意思で臨みました。

振り返りでのお話

実際に話したときは、質問1つずつきっちり答えるというよりは、全体の結果を改めて見直してみて、その流れで答えやすい質問から答えていくという流れでした。以下まとめとしては、質問項目ごとに以下に記載していきましょう。

また、今回の体外受精の培養詳細が知りたい場合は↓こちらの記事をご参照ください。
初めての体外受精・顕微授精の培養フェーズをレポート、胚盤胞はできたのか・・

ポイントはそれぞれ本記事中でも記載していきます。

Q.今回、正常受精未確認卵が多かったのには、精子や卵子の質など特定の要因などあるのか

今回の体外受精の受精フェーズでは、8個採卵できて、未受精卵1個、正常受精未確認卵3個、正常受精卵4個、という結果でした。

未受精卵が多少でてしまうのは仕方ないような気がするが、正常受精未確認卵が3つって多くない?という思いがこの質問。
(※正常受精未確認卵とはなんぞや?ということについては上記の培養フェーズ記事にて書いておりますので気になる方はご参照ください。)

回答としては、「特に多いわけではない」とのこと。

正常受精未確認になってしまうことは、確認する時間が限られていることや、レスキューICSIをするとさらにタイミングがずれることもあって、起こりうること。8個中3個程度正常受精未確認卵なることは、特に珍しいことではない、とのことでした。

むしろ問題は、正常受精未確認卵が、その後1cellのまま細胞分裂しなかったこと。すなわち、結局受精できていない可能性が高そうということ。そう、初期段階で受精が確認できなかろうと、結果細胞分裂が進み胚盤胞になれば問題はないです。しかし、今回は細胞分裂が進まなかった。

つまり、正常受精未確認卵の数はさておき、これを、未受精卵と考えると、別の課題「受精率があまり高くない」という問題がでてくる、ということ。この問題は、他の質問でも触れていきます。

Q.胚盤胞まで到達した数が1個と少なかったのに要因はあるのか

今回の体外受精の結果は、移植可能な胚盤胞到達数は1個でした。これは少なくないのか、もっと多くする要因はあるのか、という思いの質問。

回答としては、「胚盤胞到達率は特に悪くはない」とのこと。

上で述べた通り、正常受精未確認卵を未受精卵と考えると、正常受精卵は4つ。凍結できたのは1つですが、実際には胚盤胞は3つほどたどり着いてはいるんですね。3つの胚盤胞グレードは、4BB、4CC、初期胚ではらメディカルクリニックの基準では4BBのみが凍結対象だっただけ。それを踏まえると胚盤胞達成率は悪いということはないとのことでした。

Q.今回の結果を踏まえて次同様の手法(受精方法等)で、今回以上の結果を見込めるものなのか

(↑とまとめて)Q.また、次回受精方法や排卵誘発方法でより改善できる見込みのある手法等あるか

今回の体外受精の受精方法は、通常の振り掛け体外受精(IVF)4つ、顕微授精(ISCI)4つ、そして、体外受精のうち2つをレスキュー顕微授精実施、という内容でした。

まず、振り掛け体外受精(IVF)について考えると、4つのうち2つは正常受精が確認できずレスキュー実施、また残りの2つのうちの1つも正常受精未確認卵でした。先にも書いたとおり正常受精未確認卵は細胞分裂が進まなかったため、未受精卵と考えると、振り掛け体外受精の受精率は、1/4、すなわち25%。これは決して良くはない結果とのこと。すなわちやはり、振り掛け体外受精では受精率が高くない見込みがあるので、次回は顕微授精の比率をもう少し高めた方がよいかもしれない、というお話でした。

続いて、顕微授精(ICSI)について考えると、通常どおり実施した4つとレスキュー顕微授精を実施した2つを合わせて考え、同様に正常受精未確認卵を未受精と見なすと、6つのうち受精が確認できたのが3つ、つまり顕微授精の受精率は3/6、すなわち50%。これも顕微授精にしては受精率としてはあまりよくないとのこと(ただしとても悪いとも言い切れない微妙な数字とのこと)。受精障害の可能性も一応考慮したほうがいいかもしれない、とのお話でした。

受精障害なんて不穏なワードは、今まで意識したことがなく少し驚きを受けましたが、要は受精がうまくいきにくいことをざっくりと表す言葉で、あまり明確な規定はないようです。たしかに、今回の結果からわかる課題は結局「受精率があまりよくないこと」のようですね。そこで受精率を高めるために、次どうするかででた具体策が以下です。

  • 顕微授精の比率を多くする
  • 受精・細胞分裂を活性化させるとされる薬を使う

顕微授精を増やすことは上にも書いたとおり、振り掛け式の体外受精では受精率が低かったことを受けてです。また、振り掛け体外受精は精子の正常形態率の影響等がでやすくなるため、自分は精子正常形態率がよくないため、という理由もあります。

そして、顕微授精でも受精率があまりよくないことへの対策としては、受精・細胞分裂を活性化させる方法があるのでそれをしてみるのもひとつの手ということ。その方法でなぜ活性化するのか明確な要因等はわかってないらしいです(笑)が、過去に結果はでているとのこと。もちろん費用もかかるので、いろいろ踏まえて検討しながら、ということですね。

他に聞いたこと

時間は余ったわけではない(むしろオーバーした)のですが、他にも話をしたので、そこで聞いた内容を簡単に挙げておきます。

  • レスキューICSIは、通常のICSIより成績は悪い
  • なので、レスキュー頼みでIVFを実施するよりは確実なICSIしたほうが可能性は高い
  • 受精するならIVFのほうが最終的な妊娠率は高い
  • 受精障害の理由は大きく3つで、卵子の透明帯破れない(膜が固いor精子に元気がない)、卵が活性化しない(未熟など)、卵を活性化させる要素が精子にない
  • 正常形態率などの精液所見はIVFには影響を与えるが、ICSIには基本的に影響しにくい(形態含めて選んでいるので)
  • 卵活性化の方法は、採卵した一部の卵のみに適用も可能

まとめ

以上、初めての体外受精・顕微授精を結果を踏まえて、培養士さんと振り返ってきました。

新たな課題「受精障害」の可能性をにおわせる内容となりましたが、むしろ、それこそが現状の課題と明確になりつつあるという感じですね。ただし、記事中でも歯切れの悪い言い方「あまりよくはない」などといっているように、悪いとも言い切れないびみょーな結果なようです。まだサンプルも1回なので、もう少しサンプル含めて判断できると良いようです。受精障害に関しては、また別途自分でも調べていきたいと思っています。

現状は、先生とも相談した結果、肉体・精神的にも経済的にも考慮して、いったん体外受精の治療は小休止して自然のタイミングをとっています。授からなければ、また1,2ヶ月後から次の体外受精を考え出すと思います。

以上、振り返りでした。